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介護職の副業の確定申告のやり方【20万円ルール・書き方】

# 介護職の副業の確定申告のやり方【20万円ルール・書き方】

「単発バイトで少し稼いだけど、確定申告って必要なの?」「20万円ルールって聞くけど、20万円が何のことかよくわからない」——副業をがんばった後で、そんな不安が急に押し寄せてきた方も多いと思います。

確定申告(1年間の収入を自分で税務署に報告して、税金を精算する手続き)と聞くと、それだけで難しそうで、後回しにしたくなりますよね。でも、順番に整理すれば、やることはそれほど多くありません。今はスマホの案内に沿って入力するだけで終わる時代です。

この記事では、介護職の副業の確定申告について、「そもそも自分に必要なのか」「必要なら、どうやればいいのか」を、公的な情報をもとに、できるだけやさしい言葉で解説します。20万円ルール・申告の5ステップ・経費・住民税でバレにくくする方法まで、この1本でひととおりわかるはずです。

なお、この記事は一般的な仕組みの説明です。あなた個人の細かい事情での判断は、必ず税務署や税理士(税金の専門家)に確認してくださいね。

悩む介護士

副業の確定申告…。難しそうで手が止まる。私はやる必要あるの?

ケアワーカーハブ編集部

20万円ルールから書き方まで、順番に。今はスマホで完結できるので大丈夫ですよ。

目次

結論:副業の「所得」が年20万円を超えたら確定申告が必要

最初に結論からお伝えします。

本業のほかに副業をしている介護職の方は、副業の「所得」が年間20万円を超えたら、確定申告が必要になります。 これがよく言われる「20万円ルール」です。ただし、押さえておいてほしいポイントが3つあります。

  • 判定するのは「収入」ではなく「所得」。 所得とは、入ってきたお金(収入)から、かかった経費を引いた残りのことです
  • 20万円は「所得税」の話。住民税は別。 所得が20万円以下で確定申告がいらない場合でも、市区町村への住民税の申告は必要です
  • 申告をすると職場にバレる、は工夫で防げる。 住民税を「普通徴収」(自分で払う方法)にする対策があります

この3つを知っておけば、「自分は申告がいるのか、いらないのか」「いるなら何をすればいいのか」で迷わなくなります。それでは、順番にくわしく見ていきましょう。

「20万円ルール」を正しく理解する

ここは確定申告のいちばん大事な入口です。多くの人がつまずくポイントなので、ていねいに説明します。

「収入」ではなく「所得」で判定する

まず、言葉の意味を整理します。ここを間違えると、判断そのものがズレてしまいます。

言葉意味たとえば
収入入ってきたお金の全額単発バイトで受け取った合計25万円
経費稼ぐためにかかったお金現場までの交通費など
所得収入から経費を引いた残り25万円 − 経費 = これが判定に使う額

20万円ルールで見るのは、いちばん右の「所得」です。たとえば副業の収入が年25万円あっても、経費が6万円かかっていれば、所得は19万円。この場合は20万円以下なので、所得税の確定申告は不要、という考え方になります。

ただし、副業がアルバイトなどの「給与」(会社から雇われてもらうお金)の場合は、経費を自分で引くのではなく、原則として給与の額そのもので20万円を判定します。ここは副業の種類によって扱いが変わるので、後の章でもう一度整理します。

確定申告が必要な人・不要な人

自分がどちらに当てはまるか、下の表で確認してみてください。あくまで一般的な目安です。

こんな人確定申告は?
本業は1か所の会社員で、副業の所得が年20万円を超える必要
本業は1か所で、副業の所得が年20万円以下所得税の申告は原則不要(住民税の申告は必要)
副業も「給与」で、2か所以上から給料をもらっている必要になることが多い
医療費が多くかかった・ふるさと納税をした等で還付を受けたい申告すると税金が戻ることがある

いちばん下の行は、少し得する話です。副業の所得が20万円以下で申告義務がない人でも、確定申告をすると、払いすぎた税金が戻ってくる(還付といいます)ケースがあります。「義務ではないけど、やると得することがある」と覚えておいてください。

自分がどこに当てはまるか迷ったら、自己判断せず、お住まいの地域を管轄する税務署に電話で聞くのが確実です。相談は無料です。

20万円以下でも「住民税の申告」は必要

ここが、いちばん見落とされやすいポイントです。

「所得20万円以下なら、確定申告しなくていい」——これは所得税についての話です。市区町村に払う住民税には、この20万円ルールがありません。

つまり、副業の所得が20万円以下で所得税の確定申告をしない場合でも、住民税の申告は金額に関係なく必要になります。申告先は税務署ではなく、お住まいの市区町村の役所です。

「20万円以下だから何もしなくていい」と思い込んでいると、住民税の申告もれになってしまいます。少額でも副業をしたら、住民税の手続きは頭の片隅に置いておきましょう。

副業の種類で「所得の区分」が変わる

同じ副業でも、お金の受け取り方によって、税金の世界での分類(所得の区分)が変わります。介護職に多い副業を例に整理します。

副業の例よくある所得の区分ざっくりした特徴
単発バイト・夜勤バイト・登録ヘルパー給与所得会社に雇われてもらうお金。源泉徴収票が出る
Webライター・業務委託の仕事雑所得(または事業所得)会社に雇われず、報酬としてもらうお金。経費を引ける
ハンドメイド販売・アフィリエイト雑所得(または事業所得)売上から仕入れ・材料費などを引ける

この区分の違いは、後で出てくる「経費が引けるか」「住民税を自分で払う(普通徴収)に切り替えやすいか」に関わってきます。今は「副業には給与型と報酬型がある」とだけ覚えておけば大丈夫です。

確定申告のやり方【スマホでできる5ステップ】

ここからは実際の手順です。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば、スマホやパソコンの画面案内に沿って進められます。申告の期間は、毎年おおよそ2月中旬から3月中旬までです。

ステップ1:1年分の書類を集める

まず、去年1月1日から12月31日までの「お金の記録」を集めます。これがそろえば、作業の半分は終わったようなものです。

  • 本業の源泉徴収票(会社が年末〜1月にくれる、1年の給料と税金が書かれた紙)
  • 副業の源泉徴収票または支払調書(副業先がくれる、もらった金額の記録)
  • 経費のレシート・領収書(報酬型の副業で経費を引く場合)
  • マイナンバーカード(または通知カード+本人確認書類)
  • 還付を受け取る銀行口座の情報

副業先から書類が届かないこともあります。その場合は、振込の履歴やアプリの明細で、1年間にいくら受け取ったかを自分で合計しておきましょう。

ステップ2:国税庁の作成コーナーを開く

「確定申告書等作成コーナー」で検索し、国税庁の公式サイトを開きます。「作成開始」を押して、スマホで進めるかパソコンで進めるかを選びます。マイナンバーカードとスマホがあれば、そのままオンラインで提出(e-Tax)まで完了できます。

はじめての方は、画面の案内が思ったよりていねいで、拍子抜けするかもしれません。わからない言葉には解説がついているので、落ち着いて1つずつ進めれば大丈夫です。

ステップ3:本業の給料を入力する

源泉徴収票を見ながら、本業の給料の情報を入力します。紙に書いてある数字を、同じ番号の欄に写していくイメージです。金額を打ち込むと、税金の計算は画面が自動でやってくれます。

ステップ4:副業の収入を入力する

次に、副業の分を入力します。ここで、さきほどの「所得の区分」が出てきます。

  • 給与型の副業(単発バイト等)→ 副業先の源泉徴収票の数字を、給与としてもう1件追加する
  • 報酬型の副業(ライター等)→ 「雑所得」などの欄に、収入と経費を入力する

報酬型の場合は、収入から経費を引いた「所得」を出す作業をここでします。経費の考え方は次の章でくわしく説明します。

ステップ5:住民税の欄を確認して提出する

最後に、「住民税に関する事項」の欄を必ず確認します。ここが、職場にバレにくくするための大事なポイントです(次の章でくわしく解説します)。

内容を確認したら、マイナンバーカードでオンライン提出するか、印刷して税務署へ郵送・持参します。納める税金がある場合は、期限内に納付して完了です。おつかれさまでした。

> つまずいたときは、確定申告の時期に各地の税務署が開く無料相談や、電話相談を使えます。自分の数字で迷ったら、抱え込まずに税務署か税理士に聞くのがいちばんの近道です。

経費の考え方:何を引いていいの?

報酬型の副業(ライター・ハンドメイドなど)では、「経費」を収入から引けます。経費が増えれば所得が減り、税金も減るので、正しく計上することは大切です。

経費とは、その副業で稼ぐために直接かかったお金のことです。プライベートの支出は入りません。介護系の副業で経費になりうるものの例を挙げます。

経費になりうるもの具体例
交通費取材や打ち合わせ、現場までの電車代・ガソリン代
通信費仕事に使ったスマホ代・ネット代の一部
消耗品費執筆用のノート、ハンドメイドの材料費
書籍・研修費副業の勉強のために買った本、講座の受講料
機器代仕事に使うパソコン、プリンターなど

ポイントは2つあります。1つ目は、私用と兼用のもの(スマホ代など)は、仕事で使った割合の分だけを経費にするという考え方です。これを「家事按分」と呼びます。たとえば1日のうち2割を副業に使ったなら、通信費の2割を経費にする、というイメージです。

2つ目は、レシート・領収書を必ず保管しておくことです。何にいくら使ったかを証明できるよう、月ごとに封筒やアプリでまとめておくと、申告のときにあわてずにすみます。

なお、給与型の副業(単発バイト等)は、原則として自分で経費を引く形ではありません。「どこまでが経費になるか」はケースによって判断が分かれることもあるので、迷ったら税務署や税理士に相談してください。

住民税の「普通徴収」で職場にバレにくくする

「副業を届け出ていないから、職場に知られたくない」という方のために、仕組みから説明します。

バレる原因の多くは「住民税」

副業が職場に知られるいちばん多いきっかけは、同僚の噂でも密告でもなく、住民税の金額です。

住民税は、前の年の収入をもとに計算され、多くの職場では給料から天引きされます(これを特別徴収といいます)。このとき市区町村は、本業と副業を合わせた収入で計算した住民税額を、本業の職場に通知します。

すると、経理の担当者が「この人、給料のわりに住民税が高いな?」と気づく——これが、副業が伝わってしまう典型的な流れです。

対策は申告書の「自分で納付」に丸をつけること

対策は、確定申告や住民税の申告のときに、副業分の住民税を「普通徴収」(自分で納付書を使って払う方法)に切り替えることです。

やり方はかんたんで、申告書の「住民税に関する事項」の欄で、「自分で納付」にあたる選択肢を選ぶ(丸をつける)だけです。ステップ5で「必ず確認」とお伝えしたのは、この一手間のためです。こうすると、副業分の住民税の納付書が自宅に届き、本業の給料からの天引き額に副業分が上乗せされにくくなります。

給与型の副業は完全には隠せない前提で

ただし、大事な注意があります。アルバイトのように「給与」として受け取る副業は、原則として普通徴収を選べない自治体が多いのです。

一方、Webライターやハンドメイドのような「報酬」型の副業は、普通徴収を選びやすい傾向があります。整理すると、次のようになります。

  • どうしても知られたくない人 → ライター・ハンドメイドなど報酬型の副業が比較的安全
  • 単発バイト・夜勤バイトなど給与型の副業 → バレる可能性をゼロにはできない前提で、届け出られる職場なら届け出てしまうのが結局いちばん安心

自治体によって扱いは異なります。普通徴収にできるかどうか不安な場合は、お住まいの市区町村の住民税の窓口に確認するのが確実です。副業のバレ対策や就業規則の考え方は、介護職の副業おすすめ8選の記事でもくわしく解説しています。

データで見る:介護職が副業と確定申告に向き合う理由

「そもそも、なぜ副業してまで働くのか」を、客観的な数字でも見ておきましょう。

厚生労働省の調査によると、月給で働く介護職員の平均給与は月額およそ33.8万円(手当・ボーナス分を含んだ額面)です。ここから税金や保険料が引かれるので、手取りはおよそ27万円前後になります。全産業の平均と比べると低めの水準で、これが「介護は給料が低い」と言われる背景です。(出典:厚生労働省「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査」

だからこそ、副業で収入を補う介護職の方が増えています。そして副業をするなら、税金の手続きは避けて通れません。確定申告は「面倒な義務」に見えますが、正しくやれば、払いすぎた税金が戻ることもある「自分を守る手続き」でもあります。

モデルケース:特養で働くBさん(32歳)が、休みの日に単発バイトアプリで月2回働き、年間で副業収入が28万円になったとします。交通費などの経費はほとんどないため、所得は20万円を超え、確定申告が必要になります。Bさんはスマホで作成コーナーから申告し、住民税の欄で「自分で納付」を選びました。ひととおり終えるのにかかった時間は、書類集めを含めても半日ほど。「思っていたより、ずっと簡単だった」というのが、実際にやってみた人によくある感想です。

副業で継続的に稼ぐ規模になってきた方は、個人事業主になるという選択肢を検討すると、経費の範囲や節税の幅が変わってくることもあります。あわせて読んでみてください。

よくある質問

まとめ:こわがらず、順番にやれば大丈夫

最後に、この記事の要点をまとめます。

  • 本業が1か所の会社員なら、副業の所得が年20万円を超えたら確定申告が必要
  • 判定は「収入」ではなく、経費を引いた後の「所得」で見る
  • 20万円以下でも、住民税の申告は必要(申告先は市区町村)
  • 申告はスマホの作成コーナーで完結できる。時期は毎年2〜3月ごろ
  • 職場に知られたくないなら、住民税を「普通徴収(自分で納付)」に。ただし給与型は完全には隠せない

確定申告は、最初こそ身構えてしまいますが、やることを分解すれば「書類を集めて、案内どおり入力するだけ」です。一度経験すれば、次の年からはぐっと楽になります。

副業でがんばって稼いだお金を、税金の不安でモヤモヤさせておくのはもったいないことです。この記事を手元に置いて、1ステップずつ進めてみてください。そして自分の細かい事情で迷ったときは、遠慮なく税務署や税理士に相談してくださいね。

副業はいくらから確定申告が必要ですか?

本業が1か所の会社員の方の場合、副業の「所得」(収入から経費を引いた額)が年20万円を超えたら、所得税の確定申告が必要です。20万円以下なら所得税の申告は原則不要ですが、住民税の申告は金額に関係なく必要になります。判断に迷ったら税務署に確認してください。

確定申告をしないと、どうなりますか?

申告が必要なのにしないでいると、後から本来の税金に加えて、延滞した分や加算された分を払うことになる場合があります。副業先からの支払いは税務署が把握できる仕組みがあるため、「少額だから大丈夫」と放置するのはおすすめしません。正しく申告すれば、こうした心配はなくなります。

スマホだけで確定申告はできますか?

できます。マイナンバーカードとスマホがあれば、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」から、入力・提出(e-Tax)まですべてオンラインで完結します。画面の案内に沿って数字を入力していくだけなので、はじめての方でも取り組みやすくなっています。

職場に副業がバレないようにするには、確定申告でどうすればいいですか?

申告書の「住民税に関する事項」の欄で、副業分を「自分で納付」(普通徴収)にすると、職場に伝わりにくくなります。ただし給与型の副業は普通徴収にできない自治体が多いため、完全には隠せない前提で考えるのが安全です。心配な場合は、届け出られる職場なら届け出るのが結局いちばん安心です。

経費のレシートは、いつまで取っておけばいいですか?

確定申告に使った書類やレシートは、一定期間の保存が必要とされています。何年保存すべきかは申告の仕方などによって変わるため、「捨てずにまとめて保管しておく」のを基本にし、詳しい保存年数は税務署や税理士に確認してください。月ごとに封筒やアプリで整理しておくと安心です。

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