# 介護のダブルワーク・掛け持ちのコツ|バレない対策と両立
「今の職場の給料だけだと、この先がずっと不安」「本業のシフトのすき間で、あと少しだけ稼げたら」——そんな思いから「介護 ダブルワーク」と検索して、このページにたどり着いた方も多いと思います。
介護の仕事は社会に欠かせない仕事なのに、給料の水準は全産業の平均より低いのが現実です。だからこそ今、2つの職場を掛け持ちする「ダブルワーク」で収入を増やす介護職の方が増えています。
この記事では、介護のダブルワークのコツを「メリットと注意点」「社会保険や労働時間の通算」「職場にバレない対策」「体調をくずさないコツ」まで、はじめての方にもわかるように解説します。読み終わるころには、「自分に合った掛け持ちのやり方」がはっきりするはずです。

ダブルワーク、体がもつか心配…。バレたりしないかな。

両立のコツとバレない対策、体調管理まで。無理なく続ける組み合わせをお伝えします。
結論:介護のダブルワークはできる。カギは「本業より短く」
最初に結論からお伝えします。
介護職のダブルワーク(2つの職場の掛け持ち)は、基本的にできます。 法律で「掛け持ちをしてはいけない」と決められているわけではないからです。介護は人手不足の業界なので、掛け持ちのスタッフを歓迎する施設も少なくありません。
ただし、始める前に次の3つだけは押さえてください。
- 労働時間は、すべての職場ぶんを合わせて考える。 働きすぎのラインは、掛け持ち先も合算で判定されます
- 働き方によっては社会保険の手続きが必要になる。 2つの職場でしっかり働くと、保険の扱いが変わることがあります
- 掛け持ちは「本業より短い時間」で組む。 本業の介護に支障が出たら本末転倒だからです
この3つを守れば、ダブルワークは「収入を増やす手段」であると同時に、「今の職場だけに人生を預けなくていい」という心の余裕にもつながります。それでは、順番にくわしく見ていきましょう。
ダブルワークのメリットと注意点
そもそも「ダブルワーク」と「副業」はどう違う?
まず言葉の整理からです。どちらも本業以外で働くことですが、ニュアンスに違いがあります。
- 副業: 本業がはっきりあって、その「おまけ」として少しだけ収入を得るイメージ
- ダブルワーク(Wワーク): 2つの仕事を「両方とも柱」に近い感覚で掛け持ちするイメージ
たとえば、特養(長く住む介護施設)で正社員として働きながら、月に2回だけ単発バイトをするのは「副業」寄り。一方、デイサービスで週3日、別の施設で週2日というように、2つの職場でしっかり働くのは「ダブルワーク」寄りです。とはいえ厳密な線引きはなく、この記事では「掛け持ち全般」の意味で使います。
ダブルワークの4つのメリット
掛け持ちには、お金以外にもいいことがあります。
| メリット | 中身 |
|---|---|
| 収入が増える | いちばん分かりやすい効果。手取りに直接ひびく |
| 収入源が2つになる | 片方が減っても、もう片方で支えられる安心感 |
| 経験の幅が広がる | 別の施設形態を知ると、自分の「引き出し」が増える |
| 職場を選ぶ目が育つ | 中から2つの職場を見比べられ、転職の判断材料になる |
特に「収入源が2つある」という状態は、精神的に大きな支えになります。たとえば本業のボーナスが減っても、もう一方の収入があれば生活の土台はくずれません。「今の職場がすべてじゃない」と思えるだけで、日々の気持ちの余裕が変わります。
注意点①:労働時間は「合算」で考える
ここがダブルワークでいちばん大事なところです。
労働基準法という働く人を守る法律では、複数の職場で働いても、労働時間は合わせて(通算して)考えるというルールがあります。「通算」とは、別々のものを足し合わせて計算することです。
法律が定める働く時間の上限は、1日8時間・週40時間が基本です。掛け持ちの場合、この上限を「本業+掛け持ち先の合計」で判定します。合計がこの上限を超えると、超えた分は割増賃金(いわゆる残業代。25%以上の上乗せ)の対象になります。
- たとえば本業で1日8時間働いた日に、別の職場で3時間働くと、合計11時間
- 8時間を超えた3時間分は、割増賃金の対象になりうる
- 原則として、あとから契約した職場が割増賃金を支払う仕組みです
このため、掛け持ち先に「本業でどれくらい働いているか」を伝える必要が出てきます。隠して働くと、あとで職場が困ることもあるので、正直に申告するのが基本です。
注意点②:社会保険は条件しだいで扱いが変わる
社会保険とは、健康保険(病院代を安くする保険)や厚生年金(将来の年金を増やす保険)などのことです。掛け持ちでは、この扱いに注意が必要です。
ポイントは「掛け持ち先でも、加入の条件を満たすほど働くかどうか」です。
- 単発バイトや短時間のパートくらいの働き方 → 本業の社会保険のままで変わりません。多くの掛け持ちはこちらです
- 掛け持ち先でも、正社員に近い時間しっかり働く場合 → 2つの職場それぞれで社会保険に入ることになり、年金事務所へ「二以上勤務」の届出が必要になります
2つの職場で加入することになると、保険料は2つの給料を合算して計算し、それぞれの職場で分担する形になります。手続きは職場がやってくれますが、「掛け持ち先でも社会保険に入るほど働くと、扱いが変わる」ことは頭に入れておきましょう。
なお、雇用保険(失業したときの給付などの保険)は、原則として給料が多いほうの1つの職場だけで入ります。両方で二重に入るものではありません。
注意点③:確定申告が必要になることがある
掛け持ちで2か所以上から「給与」を受け取ると、確定申告(1年分の収入を税務署に報告する手続き)が必要になるケースがあります。目安は、本業以外の収入が年間20万円を超えるかどうかです。
くわしい手順は別の記事で解説しています(→ 介護職の副業の確定申告のやり方)。今はスマホの案内に従って入力すれば完成するので、必要以上に身構えなくて大丈夫です。
掛け持ちのコツとおすすめの組み合わせ
ここからは、実際にダブルワークを無理なく続けるためのコツを、手順にそって紹介します。
ステップで見る「掛け持ちの始め方」
1. 本業の就業規則を確認する。 「副業」「兼業」の項目を見て、届出制・許可制なら先に手続きを済ませます
2. 本業のシフトの型を把握する。 夜勤があるか、休みは固定か不定期か、を書き出します
3. 掛け持ち先は「本業と逆」を選ぶ。 夜勤がある本業なら日勤の掛け持ち、というように負担が重ならない形にします
4. まずは月1〜2回の単発から試す。 いきなり週何日も入れず、体の反応を見ながら回数を増やします
5. 合計の労働時間を毎月ふり返る。 働きすぎていないか、月末にカレンダーで確認する習慣をつけます
つまずきやすいのは「3」です。たとえば夜勤明けの午後に掛け持ちを入れると、休む時間がなくなって体をこわします。本業と掛け持ちの間には、必ず睡眠と休息の時間をはさむのが鉄則です。
本業のタイプ別・おすすめの組み合わせ
自分の本業に合わせて、負担が重ならない掛け持ちを選びましょう。
| 本業のタイプ | 相性のいい掛け持ち | 理由 |
|---|---|---|
| 特養など(夜勤あり) | 単発の日勤バイト(休みの日) | 夜勤とかぶらず、休日だけで完結できる |
| デイサービス(夜勤なし) | 夜勤専従バイト(週1) | 夜勤手当で効率よく稼げる。日中の本業と時間帯が別 |
| 訪問介護(登録ヘルパー) | 別事業所の登録ヘルパー | 時間の融通がきき、すき間に入れやすい |
| パート・短時間勤務 | 単発アプリ+在宅ワーク | 体力を使う日と使わない日を交互に組める |
いちばん手軽で失敗が少ないのは、アプリで「この日だけ」を選んで働く単発バイトから始める方法です。面接や履歴書なしで、近所の施設の仕事を1日単位で予約できるものが増えています。登録は無料で、合わなければやめればいいので、掛け持ちの入り口にちょうどいい選択肢です。
副業全体の選び方をもっと知りたい方は、こちらの記事もあわせてどうぞ(→ 介護職の副業おすすめ8選)。
ダブルワークが本業にバレないための対策
「掛け持ちは禁止ではないけれど、できれば知られたくない」という方も多いはずです。仕組みからていねいに説明します。
掛け持ちが職場に知られるいちばん多いパターンは、同僚の目撃でも密告でもなく、住民税の金額の変化です。住民税とは、前の年の収入に応じて市区町村に払う税金のことです。
多くの職場では、住民税は給料から天引きされています。このとき市区町村は、あなたの去年の収入ぜんぶ(本業+掛け持ち)をもとに計算した住民税額を、本業の職場に通知します。すると経理の人が「この人、給料のわりに住民税が高いな?」と気づく——これがバレる仕組みです。
対策は、確定申告のときに掛け持ち分の住民税を「普通徴収(自分で納付書を使って払う方法)」に切り替えることです。申告書の欄で「自分で納付」に丸をつけます。
ただし注意があります。アルバイトのように「給与」で受け取る掛け持ちは、普通徴収を選べない自治体が多いのです。給与型のダブルワークは、バレる可能性をゼロにはできない前提で、届出できる職場なら届け出てしまうのがいちばん安心です。
データで見る:介護職の給料とダブルワークの現実
「そもそも、なぜこんなに掛け持ちを考える人が多いのか」を、客観的な数字でも見ておきましょう。
厚生労働省の調査によると、月給で働く常勤の介護職員の平均給与は月額およそ33.8万円(手当・ボーナス分を含んだ額面)です。ここから税金や保険料が引かれるので、手取りはおよそ27万円前後になります。国の統計では全産業の平均賃金はこれより月6〜7万円ほど高く、この差が「介護は給料が低い」と言われる根拠です。(出典:厚生労働省「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査」)
つまり、あなたが感じている「がんばっているのに手元に残らない感覚」は、データでも裏づけられた業界全体の課題です。個人の努力不足ではありません。処遇改善加算(介護職の給料を上げるために国が事業所へお金を上乗せする仕組み)による改善は少しずつ進んでいますが、「今月あと数万円ほしい」に即効性があるのは、やはり掛け持ちです。
モデルケース: デイサービスで働くBさん(32歳・手取り25万円)が、夜勤専従バイトを月4回(1回2万円)だけ掛け持ちした場合、月の副収入は約8万円。年間で約96万円のプラスになります。「家賃ぶんくらいを掛け持ちでまかなえる」と考えると、生活の余裕はかなり変わります。ただしBさんは、夜勤バイトの翌日は本業を休みにして、睡眠時間を必ず確保しているそうです。
よくある質問
まとめ:掛け持ちは「本業より短く」で、無理なく余白をつくろう
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 介護のダブルワークは基本的にOK。ただし就業規則の確認が最初の一歩
- 労働時間はすべての職場ぶんを合算して考える。掛け持ち先には本業のことを伝える
- 掛け持ち先でもしっかり働くと社会保険の手続きが必要になることがある
- バレたくないなら住民税の普通徴収を。給与型は完全には隠せないと知っておく
- 何より睡眠と休息を優先し、「本業より短く」で組む
ダブルワークは、お金のためだけのものではありません。「収入源が2つある」という安心感は、これからのキャリアを考えるうえでの大きな支えになります。まずは月1回の単発バイトから、体と相談しながら小さく始めてみてください。
- ダブルワークと副業は、結局どう違うのですか?
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厳密な線引きはありません。おおまかには、本業の「おまけ」で少し稼ぐのが副業、2つの仕事を両方とも柱に近い感覚で掛け持ちするのがダブルワークです。手続きや税金のルールは共通なので、呼び方の違いはあまり気にしなくて大丈夫です。
- 掛け持ち先に、本業のことを言わないといけませんか?
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言うのが基本です。労働時間は複数の職場ぶんを合算して考えるため、掛け持ち先はあなたの本業の勤務状況を把握する必要があります。隠して働くと、割増賃金の計算などで職場が困ることがあります。聞かれたら正直に答えましょう。
- ダブルワークをすると社会保険はどうなりますか?
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単発バイトや短時間のパートくらいの働き方なら、本業の社会保険のままで変わりません。掛け持ち先でも正社員に近い時間しっかり働く場合だけ、2つの職場で加入して「二以上勤務」の届出が必要になります。「掛け持ちは本業より短く」を目安にすれば、多くはこの手続きは不要です。
- 掛け持ちが本業にバレたくありません。何に気をつければいいですか?
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いちばんの経路は住民税です。確定申告で掛け持ち分を「普通徴収(自分で納付)」に切り替えるのが基本の対策です。ただし給与型の掛け持ちは普通徴収を選べない自治体が多いので、完全には隠せません。届出できる職場なら、先に届け出てしまうのが結局いちばん安心です。
- 体を壊さずに続けるコツはありますか?
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「睡眠を最優先にする」ことです。夜勤明けに掛け持ちを入れない、掛け持ちの翌日に本業のハードな早番を入れない、というように休息をはさむシフトを組んでください。月の合計労働時間をカレンダーで見える化し、疲れを感じたら迷わず回数を減らすのも大切です。
- 厚生労働省「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査」
- 厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」
- 厚生労働省「副業・兼業の場合の労働時間管理及び健康管理」
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