# 社会福祉主事任用資格とは?取り方4つと活かせる仕事をやさしく解説
「求人票に”社会福祉主事任用資格”と書いてあったけど、これって何だろう」「生活相談員になりたいけど、この資格が必要なの?」——そんな疑問から「社会福祉主事任用資格」と検索して、このページにたどり着いた方も多いと思います。
名前が長くて難しそうに見えますが、実は試験を受けずに取れる、福祉の相談の仕事への入口となる資格です。しかも、大学を卒業している方は、知らないうちにもう持っているケースも少なくありません。
この記事では、社会福祉主事任用資格とは何かを、取り方の4つの方法、すでに持っているかを確認する方法、生活相談員など活かせる仕事まで、公的な定義をもとにやさしく解説します。読み終わるころには、「自分はこの資格を取るべきか、もう持っているか」がはっきりするはずです。

求人票にある「社会福祉主事任用資格」って何ですか?

試験なしで取れる相談援助の入口資格です。大学を出た方は、もう持っているかもしれません。
結論:社会福祉主事任用資格は「相談援助の入口」となる任用資格
最初に結論からお伝えします。社会福祉主事任用資格とは、福祉の仕事で人の相談に乗り、必要な支援につなぐ役割を担うための資格です。厚生労働省の定めでは、もともとは福祉事務所で働く職員(現業員)に求められる資格で、介護施設などの職員資格にも準用されています。(出典:厚生労働省「社会福祉主事について」)
ポイントは次の3つです。
- 「任用資格」なので、その職に就いてはじめて意味を持つ。任用資格とは、特定の職業や役職に就くための条件となる資格のことです。持っているだけでは名乗れませんが、対象の仕事に就くと「社会福祉主事」として活躍できます
- 取得のための試験はありません。決められた科目を学んで修了することで得られます
- 介護の世界では、デイサービスなどの「生活相談員」になるための代表的な資格として使われています
つまり、「相談員としてキャリアの幅を広げたい」という介護職の方にとって、最初の一歩になりやすい資格です。それでは、くわしく見ていきましょう。
社会福祉主事任用資格の取り方4つ
取り方は大きく4つあります。自分の状況に合った方法を選んでください。試験がないぶん、「どのルートで必要な科目を学ぶか」を選ぶイメージです。
| 取り方 | 向いている人 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| ① 大学・短大で指定科目を履修 | これから進学する人・在学中の人 | 在学中に取得 |
| ② 通信制大学で履修 | 働きながら取りたい人 | 最短1年〜 |
| ③ 養成機関の講習を修了 | 実務経験がある人 | 約1〜2年 |
| ④ 都道府県などの講習会 | 自治体で対象になる人 | 数か月〜 |
① 大学・短大で指定科目を履修する
もっとも一般的なのが、大学や短大で指定された3科目以上を学び、卒業する方法です。学部や学科は問われないことが多く、社会福祉に関する決められた科目の単位を取って卒業すれば取得できます。「三科目主事」と呼ばれることもあります。
すでに大学を卒業している方は、当時の科目によっては取得済みの可能性があります。確認方法は次の章で説明します。
② 通信制大学で履修する
働きながら取りたい方に人気なのが、通信制大学です。多くの通信課程では、必要な科目をオンラインの授業やテキストで学べるため、決まった場所に通う必要がありません。最短1年ほどで必要な科目をそろえられるコースもあります。
仕事や家庭と両立しやすいのが大きなメリットです。
③ 養成機関の講習課程を修了する
実務経験がある方向けに、社会福祉の養成機関が用意している通信課程を修了する方法もあります。全国社会福祉協議会が運営する中央福祉学院の資格認定通信課程などが代表的です。現場で働きながら学べる形が整っています。
④ 都道府県などが実施する講習会を受ける
自治体の職員などを対象に、都道府県が実施する講習会を修了して取得するルートもあります。対象になる条件が決まっているため、当てはまるかどうかは勤務先や自治体に確認するのが確実です。
すでに持っているかを確認する方法
「わざわざ取らなくても、もう持っていた」というケースは意外とよくあります。次の順番で確認してみてください。
1. 大学・短大の卒業証明書や成績証明書を用意する
2. 社会福祉に関する指定科目を3科目以上履修しているか確認する(心理学・社会学・法学などが対象に含まれることがあります)
3. わからなければ、卒業した学校の窓口に問い合わせる
対象となる科目は法令で決められています。自分では判断が難しいことも多いので、迷ったら学校に「社会福祉主事の任用資格に必要な科目を満たしているか」と直接聞くのが、いちばん早くて確実です。
たとえば、福祉とは関係のない学部を出た方でも、一般教養で心理学や社会学を学んでいたことで、条件を満たしていた、という例もあります。
社会福祉主事任用資格を活かせる仕事
この資格が活きる場所は、大きく分けて「行政」と「福祉・介護の現場」の2つです。
| 職場 | 主な役割 |
|---|---|
| 福祉事務所(ケースワーカー) | 生活保護や高齢者・障害者福祉などの相談・支援の事務 |
| デイサービス・特養などの介護施設(生活相談員) | 利用者や家族の相談対応、入退所の調整、関係機関との連携 |
| 地域包括支援センターなど | 高齢者の総合的な相談・支援 |
福祉事務所のケースワーカー
社会福祉主事は、もともと市区町村や都道府県の福祉事務所で働く職員のための資格です。生活保護や児童福祉、高齢者福祉などの制度にもとづいて、支援を必要とする方の相談に乗り、必要なサービスにつなぐ仕事をします。
介護施設の生活相談員
介護の世界でこの資格が注目されるのは、生活相談員として働けるからです。生活相談員とは、利用者さんやご家族の相談に乗り、入所や利用の調整、病院や役所との連絡役をする、施設の”窓口”のような存在です。
現場での身体介護が中心のヘルパーや介護職員から、「相談・調整の仕事に軸足を移したい」という方のキャリアチェンジ先として、生活相談員は人気があります。実際に、資格を取得後すぐにデイサービスの生活相談員として働き始めた、という例もあります。
給料とキャリアアップの考え方
社会福祉主事任用資格そのものに、決まった資格手当があるわけではありません。ただし、この資格を使って生活相談員などの相談職に就くと、現場の介護職とは違う評価軸で給料が決まることが多く、キャリアの選択肢が広がります。
介護職としての給料の全体像は、介護福祉士の年収の記事でくわしく解説しています。あわせて、より上位の国家資格である社会福祉士を目指す道もあります。社会福祉主事任用資格は、その社会福祉士へ進むうえでの土台にもなります。
キャリアの流れとしては、次のようなイメージです。
- 介護職員 → 生活相談員(社会福祉主事任用資格を活用)→ 相談援助の専門職へ
- さらに学びを深めて社会福祉士(国家資格)へステップアップ
「体力的に現場をずっと続けるのは不安」「相談や調整の仕事に興味がある」という方にとって、無理なく次の一歩を踏み出せる資格だと言えます。相談職の求人は施設によって条件の差が大きいので、待遇を比べたいときは転職のプロに相談してみるのも一つの方法です。
よくある質問
まとめ:相談の仕事へ進みたいなら、まず持っているか確認を
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 社会福祉主事任用資格は、試験なしで取れる「相談援助の入口」となる任用資格
- 取り方は大学での履修・通信制大学・養成課程・講習会の4つ
- 大学卒業者は、すでに条件を満たしている可能性があるので、まず確認を
- 介護の現場では生活相談員として活かせ、社会福祉士へのステップにもなる
「相談や調整の仕事に興味がある」という方は、まず自分がこの資格を持っているかを確認するところから始めてみてください。持っていなくても、働きながら取れる道はいくつも用意されています。あなたのキャリアの選択肢を、静かに、でも確実に広げてくれる資格です。
- 社会福祉主事任用資格を取るのに試験はありますか?
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いいえ、試験はありません。大学で指定科目を履修して卒業する、通信課程を修了するなど、決められた学びを終えることで取得できます。
- 社会福祉士とは何が違いますか?
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社会福祉士は国家試験に合格して得る「国家資格」で、より専門的な相談援助の資格です。一方、社会福祉主事任用資格は試験のない「任用資格」で、相談援助の入口にあたります。名前が似ていますが、位置づけが異なります。
- 高卒でも取得できますか?
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大学での履修ルートは使えませんが、養成機関の講習課程など、条件を満たせば取得できる方法があります。まずは自分が対象になるルートがあるかを、養成機関や勤務先に確認しましょう。
- 取得にかかる費用はどのくらいですか?
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ルートによって大きく異なります。通信制大学や養成課程では受講料がかかります。金額は学校やコースで変わるため、複数の資料を取り寄せて比べるのがおすすめです。
- 厚生労働省「社会福祉主事について」(社会福祉主事の任用資格・職務の定義)
- 社会福祉法 第18条・第19条(社会福祉主事の資格に関する規定)
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