# 介護職の給料はいくら?平均月収・手取り・施設別の差を最新データで解説
「毎日こんなに体を使って働いているのに、給料明細を見るたびにため息が出る」——そんな気持ちで「介護職 給料」と検索して、このページにたどり着いた方も多いと思います。
介護の仕事は、人の暮らしと命を支える大切な仕事です。それなのに「給料が低い」という声が絶えないのも、残念ながら事実です。
この記事では、介護職の平均月収や手取り、施設ごとの給料の違いを、公的なデータをもとにできるだけやさしい言葉で解説します。あわせて「給料を上げる5つの方法」もまとめました。
読み終わるころには、自分の給料の位置と、これから収入を増やしていく道すじが見えてくるはずです。

毎日がんばってるのに、給料これだけ…。介護ってやっぱり安いのかな。

平均のデータと、施設ごとの差、そして給料を上げる具体的な5つの方法まで、順番に見ていきましょう。
結論:介護職の平均給与は月およそ33.8万円、手取りはおよそ27万円
最初に、全体像からお伝えします。
厚生労働省の調査によると、月給で働く常勤(フルタイム)の介護職員の平均給与は、月額でおよそ33.8万円です。これは手当やボーナスを含んだ「額面」の金額です。
額面とは、税金や保険料が引かれる前の、いわば「見かけの金額」のことです。ここからいろいろなお金が引かれるため、実際に手元に残る手取りはおよそ27万円前後になります。
要点は次の3つです。
- 平均は額面でおよそ33.8万円、手取りでおよそ27万円。ただし施設・地域・経験で幅があります
- 全産業の平均と比べると、月におよそ6〜7万円ほど低いのが現実です
- それでも、資格・夜勤・役職などの積み上げで給料は上げられます(後半でくわしく解説)
「平均より低い気がする」と感じても、落ち込まないでください。給料は働き方や選び方で変えられる部分が大きいからです。まずは仕組みを知ることから始めましょう。
くわしい解説:平均月収・手取り・施設別の差
額面と手取りは違う——手取りの内訳を見てみよう
給料の話でいちばん誤解が多いのが、「額面」と「手取り」の違いです。
たとえば求人票に「月給32万円」と書いてあっても、その金額がまるごと口座に入るわけではありません。そこから毎月、税金や社会保険料(病気や老後に備えて国のしくみへ払うお金)が差し引かれます。
引かれるおもなものは、次のとおりです。
| 引かれるもの | どんなお金か |
|---|---|
| 健康保険料 | 病気やケガの医療費を支えるための保険 |
| 厚生年金保険料 | 老後に年金を受け取るための積み立て |
| 雇用保険料 | 失業したときの給付などに使う保険 |
| 介護保険料 | 40歳以上が払う、介護サービスを支えるための保険 |
| 所得税 | 国に納める、収入にかかる税金 |
| 住民税 | 住んでいる市区町村に納める税金 |
これらを合わせると、額面がおよそ33.8万円の場合、引かれるのは合計でおよそ7万円ほどです。残る手取りがおよそ27万円になる、というわけです(モデルケース)。
つまり「思ったより手取りが少ない」と感じるのは、あなたの勘違いではありません。誰の給料からもこれだけのお金が引かれているのです。
施設形態別の給料の傾向
介護職の給料は、どんな施設で働くかによっても傾向が変わります。いちばん大きな理由は「夜勤があるかどうか」です。
夜勤のある施設は、夜勤手当や深夜の割増賃金がつくぶん、月給が高くなりやすい傾向があります。逆に日中だけの施設は、その手当がつかないぶん控えめになりがちです。
代表的な施設ごとの傾向を、平均(額面およそ33.8万円)を基準にまとめました。
| 施設の形態 | どんな所か | 給料の傾向 | おもな理由 |
|---|---|---|---|
| 特養(特別養護老人ホーム) | 長く住む介護施設 | 平均より高めになりやすい | 夜勤が多く手当が積み上がる。重めの介護で処遇改善も乗りやすい |
| 老健(介護老人保健施設) | 家に帰る前にリハビリをする施設 | 平均的〜やや高め | 夜勤あり。医療・リハビリ職と連携する現場 |
| グループホーム(少人数の認知症の住まい) | 認知症の方が少人数で暮らす施設 | 平均的 | 夜勤はあるが小規模。手当の幅が施設で違う |
| デイサービス(通所) | 日帰りで通う施設 | やや低めになりやすい | 日中のみで夜勤手当がつかない |
| 訪問介護(利用者さんの家を訪ねる) | 自宅を回ってケアする働き方 | 働き方しだいで幅が大きい | 身体介護は時給が高いが、常勤かパートかで差が出る |
あくまで「傾向」なので、同じ特養でも法人によって金額は違います。ここで覚えてほしいのは、「夜勤の有無」と「体制」で給料は変わる、という考え方です。
たとえば「今より少し給料を上げたい」なら、夜勤のない施設から夜勤のある施設へ、という選び方もひとつの手です。
なぜ「介護は給料が低い」と言われるのか
介護職の給料が低いと言われる理由は、はっきりしています。他の業界と比べて金額が低いからです。
全産業の平均賃金は、介護職より月におよそ6〜7万円ほど高いのが実情です。月6万円の差は、1年にすると72万円。軽自動車が数年で買えるくらいの差になります。
ただし、国もこの状況を放っておいているわけではありません。処遇改善加算というしくみで、給料を底上げする取り組みが進んでいます。
処遇改善加算とは、介護で働く人の給料を上げるために、国が事業所へお金を上乗せする仕組みのことです。そのお金が、手当として職員に配られます。
2024年度からは複数の加算が「介護職員等処遇改善加算」に一本化され、しくみがまとめられました。この加算をどれだけ活用しているかで、同じ介護職でも職場ごとの給料に差が出ています。
雇用形態・時給で見る介護の給料
正社員(常勤)だけでなく、パートや派遣、単発など、時給で働く形もあります。時給の相場は働き方によって変わります。
| 働き方 | 時給の目安 |
|---|---|
| パート | およそ1,100〜1,500円 |
| 派遣 | およそ1,300〜1,800円 |
| 単発バイト(1日だけ働く形) | およそ1,400〜1,700円 |
| 訪問介護の身体介護 | およそ1,500〜2,500円 |
表を見てわかるとおり、身体介護(食事や入浴、排せつなど体に直接ふれる介助)の時給がいちばん高めです。専門性が高く、責任も重いぶん、単価が上がるからです。
たとえば「短い時間で効率よく稼ぎたい」なら、訪問介護の身体介護や単発バイトは有力な選択肢になります。
給料を上げる5つの方法
「平均より低い」で終わらせないために、ここからは給料を上げる具体的な方法を5つ紹介します。どれか1つでも、組み合わせでも構いません。自分に合うものから始めてください。
方法1:資格を取る
いちばん王道で確実なのが、資格を取ることです。介護の資格には手当(資格手当)がつくことが多く、無資格の人より給料が高くなります。
資格には順番があります。無資格からのおおまかな道すじは次のとおりです。
1. 介護職員初任者研修(介護の入門資格。約130時間の講座で取る「スタートライン」)
2. 実務者研修(初任者研修の次のステップ。介護福祉士の受験に必要)
3. 介護福祉士(介護でただひとつの国家資格。給料アップに直結する)
4. ケアマネジャー(利用者さんの介護計画を立てる専門職。上がり先のひとつ)
とくに介護福祉士は、資格手当がつくうえに役職にも就きやすく、給料アップの効果が大きい資格です。まずはどんな資格があるかを知るところから始めましょう。
くわしくは介護の資格 種類一覧マップで、費用や取る順番をまとめて解説しています。
方法2:夜勤を増やす・夜勤専従を選ぶ
手っ取り早く月の手取りを増やしたいなら、夜勤があります。
法律で、22時から翌朝5時までの深夜の時間帯には、25%以上の割増賃金を払うことが義務づけられています。これに加えて、1回あたり数千円〜1万円弱ほどの夜勤手当(施設によって差が大きい)がつくのが一般的です。
たとえば夜勤を月に1〜2回増やすだけでも、手当が積み上がって手取りが変わってきます。夜勤だけを専門に担当する「夜勤専従」という働き方を選ぶ人もいます。
ただし、夜勤は体への負担が大きい働き方です。無理は禁物なので、体調と相談しながら回数を決めてください。
夜勤手当の相場は夜勤手当の相場ガイドでくわしく解説しています。
方法3:役職に就く
主任・リーダー・施設長といった役職に就くと、役職手当がついて給料が上がります。
役職は「人をまとめる力」や「現場を回す経験」が評価されるポジションです。多くの場合、介護福祉士などの資格や、一定の勤続年数が土台になります。
たとえば「同じ現場で長く働き、後輩の指導もしている」という人は、役職への道が近い立場です。上司に「リーダーを目指したい」と伝えておくだけでも、話が進みやすくなります。
方法4:処遇改善加算の手厚い職場を選ぶ
同じ介護職でも、処遇改善加算をしっかり活用している職場ほど、手当が手厚くなります。
求人を見るときは、「処遇改善手当」「特定処遇改善」などの記載があるか、金額がいくらくらいかを確認しましょう。面接で「処遇改善手当はどのくらい支給されますか」と聞いても、失礼にはあたりません。
たとえば同じような仕事内容でも、加算を職員にしっかり配分している法人を選ぶだけで、年間の手取りが変わることがあります。
方法5:転職する
今の職場で上げられる給料には、どうしても上限があります。土台の給料(基本給)が低い職場だと、資格や夜勤でがんばっても頭打ちになりがちです。
その場合の最終手段が、給料水準の高い職場へ移る「転職」です。同じ仕事内容でも、法人が変わるだけで月給が上がるケースは珍しくありません。
とはいえ、一人で求人を探すのは大変です。介護に強い転職エージェント(あなたの代わりに求人を探し、条件交渉もしてくれる無料のサービス)を使うと、給料の相場を教えてもらいながら進められます。
転職の進め方は介護職からの転職ガイドにまとめています。あわせて読んでみてください。
現場のリアル:モデルケースで見る給料アップ
数字だけではイメージしづらいので、モデルケースで見てみましょう。
モデルケース:デイサービスで働くBさん(無資格でスタート・手取りおよそ22万円)が、次の順番でステップアップした場合を考えます。
1. 初任者研修を取って資格手当がつく
2. 夜勤のある特養へ転職し、月に数回の夜勤に入る
3. 実務経験を積んで介護福祉士を取得
4. 数年後に現場のリーダー(役職)に就く
このように、資格・夜勤・転職・役職を順番に積み上げていくと、手取りは着実に増えていきます。
年収500万円という水準も、「役職(主任・施設長)」「資格(介護福祉士・ケアマネ)」「夜勤の回数」「処遇改善の手当」を積み上げていけば、到達しうる目標です。
大事なのは、一度に全部やろうとしないことです。たとえば「今年は資格、来年は夜勤」というように、1つずつ進めれば十分です。
よくある質問
まとめ:給料は「知って・積み上げる」で変えられる
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 介護職の平均給与は額面でおよそ33.8万円、手取りでおよそ27万円。全産業平均より月6〜7万円ほど低い
- 手取りが少なく感じるのは、税金や社会保険料でおよそ7万円ほど引かれるから(当たり前のこと)
- 給料は施設形態(夜勤の有無)や働き方で変わる
- 上げる方法は5つ。資格・夜勤・役職・処遇改善の手厚い職場選び・転職
「給料が低い」という現実は、あなたの努力不足のせいではありません。業界全体の課題です。そのうえで、給料は「知ること」と「1つずつ積み上げること」で確実に変えられます。
まずは、自分が今すぐできそうな1つ——たとえば資格を調べる、夜勤手当を確認する——から始めてみてください。
- 介護職の給料は、本当に低いのですか?
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平均で見ると、全産業の平均より月におよそ6〜7万円ほど低いのは事実です。ただしこれは平均の話で、施設や役職、資格、夜勤の回数によって差があります。「自分は絶対に低いまま」ということではありません。上げる方法はこの記事のとおりいくつもあります。
- 無資格・未経験だと、給料はどれくらいになりますか?
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無資格・未経験は資格手当がつかないぶん、スタート時点では控えめになりがちです。時給で働く場合、パートならおよそ1,100〜1,500円が目安です。ただし、初任者研修を取れば手当がついて上がりますし、経験を積めば任される仕事も増えていきます。最初の給料がゴールではありません。
- 介護職で年収500万円は可能ですか?
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可能です。ただし、何か1つで一気に届く金額ではありません。資格(介護福祉士・ケアマネ)、役職、夜勤の回数、処遇改善の手当を積み上げていくことで到達しうる水準です。時間はかかりますが、道すじははっきりしています。
- 手取りを少しでも増やす、手っ取り早い方法はありますか?
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短期的に効くのは夜勤です。深夜の割増賃金(25%以上)と夜勤手当がつくため、回数を増やすと手取りが変わります。体力に余裕があれば、休みの日に単発バイトなどの副業で補う手もあります。くわしくは介護職の副業おすすめ8選を参考にしてください。ただし本業に支障が出ない範囲で、が大前提です。
- 給料が上がらないなら、辞めたほうがいいですか?
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すぐに辞める必要はありません。まずは今の職場で、資格・夜勤・役職・処遇改善手当という4つを見直してみてください。それでも土台の給料が低く、上げようがないと感じたときに、転職を検討すれば十分です。焦らず、順番に試していきましょう。
- 厚生労働省「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査」
- 厚生労働省「介護職員等処遇改善加算」関連資料
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