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介護職の退職理由の伝え方【本音と建前・例文】

# 介護職の退職理由の伝え方【本音と建前・例文】

「本当の理由は、正直に言いにくい」「人間関係が嫌だと言ったら、気まずくなりそう」「面接で退職理由を聞かれたら、なんて答えればいいんだろう」——そんな悩みから「介護 退職 理由」と検索して、このページにたどり着いた方も多いと思います。

退職を決めたとき、いちばん頭を悩ませるのが、この「理由をどう伝えるか」です。本音をそのまま口にして、辞めるまでの残りの日々が気まずくなるのは、できれば避けたいですよね。その気持ちは、とても自然なものです。

この記事では、介護職の退職理由の伝え方を、本音と建前の分け方と、角が立たない言い換え表、そしてそのまま使える状況別の例文つきでやさしく解説します。今の職場への伝え方と、転職の面接で前向きに話すコツの両方をまとめました。読み終わるころには、「これなら落ち着いて伝えられそう」と思えるはずです。

悩む介護士

退職理由、本音は人間関係だけど…。正直に言っていいの?

ケアワーカーハブ編集部

本音と建前の使い分けがコツです。角が立たない言い換えと例文をお渡しします。

目次

結論:退職理由は「本音」と「建前」を分ければ、角は立たない

最初に結論からお伝えします。

退職理由は、本音をそのまま全部言う必要はありません。 大切なのは、相手や場面に合わせて「伝え方」を選ぶことです。ここでいう本音とは、あなたが本当に辞めたい理由のこと。建前とは、角が立たないように整えた「表向きの理由」のことです。

覚えておいてほしいのは、次の3点です。

  • 今の職場には「一身上の都合」で十分。 一身上の都合とは、「自分の個人的な事情で」という意味の決まり文句です。理由を細かく説明する義務は、法律上ありません
  • 不満は、そのまま言わず「前向きな希望」に言い換える。 「人間関係が嫌」ではなく「新しい環境で挑戦したい」と伝えるほうが、角が立たず引き止められにくいです
  • 今の職場と、転職の面接では「伝え方」を変える。 職場には控えめに、面接には前向きに——場面で使い分けるのがコツです

この3つを押さえれば、退職理由で気まずくなることは、ぐっと減ります。それでは、順番にくわしく見ていきましょう。

そもそも、なぜ「本音」をそのまま言わないほうがいいのか

「正直に本当の理由を言うのが誠実なのでは?」と感じる方もいるかもしれません。でも、退職理由に関しては、本音をすべて話すことが必ずしも良い結果になりません。理由を3つに分けて説明します。

① 退職理由を細かく説明する義務は、法律上ない

まず知っておいてほしいのは、退職の理由を職場に細かく伝える義務は、法律上はないということです。

日本の法律(民法)では、期間の定めのない正社員などは、辞めたいと申し出てから2週間で退職できると決められています。理由の中身までは問われません。退職届に書く言葉も、「一身上の都合により退職いたします」の一文で十分に通用します。

たとえば「給料が安いから」「夜勤がつらいから」といった本音を、わざわざ細かく説明しなくても、退職そのものは成立します。「言わなければいけない」と気負わなくて大丈夫です。

なお、実際の退職では、就業規則(職場の働き方のルールをまとめた文書)で「退職は1ヶ月前までに申し出ること」と定めている職場が多いです。円満に辞めるなら、法律の2週間より早めに、この就業規則にそって伝えるのが安心です。

② 本音をそのまま言うと、引き止めや気まずさにつながる

本音をストレートに伝えると、思わぬ形で自分に返ってくることがあります。

たとえば「〇〇さんと合わないので辞めます」と人間関係の不満を口にすると、上司は「では部署を変えるから」と引き止めの材料にしてきます。「給料が安いので」と言えば、「昇給を検討するから残って」と交渉が始まってしまうこともあります。

  • 不満をそのまま言う → 「その不満を解消するから残って」と引き止められやすい
  • 前向きな理由で伝える → 「応援するよ」と送り出してもらいやすい

また、退職までの数週間は、同じ職場で顔を合わせ続けます。本音の不満をぶつけてしまうと、残りの日々が気まずくなり、お互いにつらい時間になりがちです。円満に辞けたほうが、あなた自身が楽です。引き止めへの対応やタイミングは「介護職の円満退職の伝え方」でくわしくまとめています。

③ 「本音」と「建前」は、使う場所が違う

ここが多くの人がつまずくポイントです。退職理由には、伝える相手が2つあります。

伝える相手使うのは伝え方の方針
今の職場(辞めるとき)建前(控えめに)「一身上の都合」で角を立てず、円満に
転職の面接(次を受けるとき)建前(前向きに)不満は言わず、これからの希望に言い換える

どちらの場面でも、本音の不満をそのままぶつけるのは得策ではありません。ただし方向性は少し違います。今の職場には「そっと控えめに」、面接には「明るく前向きに」——この違いを意識すると、言葉選びがぐっと楽になります。

そして大前提として、本音を心の中に持っておくことは大切です。 「なぜ辞めたいのか」を自分で分かっていないと、次の職場でも同じ理由でつらくなってしまいます。本音は自分のために、建前は相手のために、と分けて考えてみてください。

角が立たない退職理由の「言い換え表」

ここからは、実際に使える「言い換え」を表にまとめます。本音(そのまま言うと角が立つ言葉)を、どんな言葉に変えればいいか、ひと目でわかるようにしました。

今の職場に伝えるときの言い換え

今の職場に伝えるときの基本は、「一身上の都合」で通すことです。それでも理由を聞かれたときのために、当たりのやわらかい言い換えを用意しておくと安心です。

本音(そのまま言うと角が立つ)角が立たない伝え方
人間関係がつらい・上司が苦手一身上の都合で / 家庭の時間を大切にしたくて
給料が安い・待遇に不満一身上の都合で(金額の話は退職時は避ける)
夜勤や体力的にきつい体調を整えたくて / 生活リズムを見直したくて
施設の介護方針が合わない一身上の都合で
もっと成長したい・単調でつらい新しい分野に挑戦したくて
他の業界に移りたいかねてからやりたいことがあって

ポイントは、「誰かのせい・何かのせい」にしない言葉を選ぶことです。たとえば「〇〇さんが原因」ではなく「自分の家庭の都合で」と、主語を自分にすると角が立ちません。

転職の面接で伝えるときの言い換え(前向きに変換)

一方、転職の面接では「一身上の都合です」では通用しません。面接官は「なぜ辞めたのか」を知りたがっているからです。ここでは、不満を「これからやりたいこと」に変換するのがコツです。

本音(前の職場への不満)面接での前向きな言い換え
人間関係が悪かったチームで協力し合える環境で働きたいと思った
給料が安かった資格や経験を、より正当に評価してもらえる場所で働きたい
夜勤がきつかった日勤を中心に、長く続けられる働き方をしたい
仕事が単調だった認知症ケアや看取りなど、専門性を深めたい
施設の方針に不満だった利用者さん一人ひとりに向き合うケアがしたい
会社の将来が不安だった研修制度が整った環境で、じっくりスキルを磨きたい

コツは、「前の職場が悪い」で終わらせず、「だから次はこうしたい」まで言うことです。不満は「きっかけ」として軽く触れ、話の重心を未来に置く。これだけで、印象は大きく変わります。

【状況別】そのまま使える退職理由の例文

ここからは、よくある退職理由ごとに、今の職場に伝える例文面接で伝える例文をセットで紹介します。自分の状況に近いものを、言葉を少し変えて使ってみてください。

人間関係が理由のとき

介護の現場を辞める理由として、とても多いのが人間関係です。ただし、これはいちばん「そのまま言ってはいけない」理由でもあります。

今の職場へ:

「一身上の都合で、来月いっぱいで退職させていただきたいと考えています。家庭のことも見直したい時期でして……。短い間でしたが、お世話になりました。」

面接で:

「前の職場では多くを学びましたが、より風通しよくチームで支え合える環境で働きたいと思い、転職を決めました。利用者さんの情報を職員どうしで共有し合えるような職場を探しています。」

人間関係のつらさそのものは、心の中に置いておいて大丈夫です。もし今まさに人間関係で悩んでいるなら、「介護職の人間関係の悩みと対処法」もあわせて読んでみてください。

給料・待遇が理由のとき

給料の不満は、退職時にはっきり口にすると「昇給するから」と引き止めの交渉になりがちです。今の職場では、金額の話は避けるのが無難です。

今の職場へ:

「一身上の都合になりますが、生活の面も考えて、新しい働き方に挑戦してみたいと思っています。」

面接で:

「介護福祉士の資格を取ったこともあり、資格や経験を正当に評価してもらえる環境で、長く働きたいと考えるようになりました。」

面接では「お金がほしい」とストレートに言うより、「資格・経験を評価してほしい」と言い換えるほうが前向きに伝わります。

体力的にきつい・夜勤がつらいとき

体力面の理由は、比較的そのまま伝えても角が立ちにくいテーマです。ただし「もう限界」より「整えたい」という言葉を選ぶと、やわらかくなります。

今の職場へ:

「体調を整えて長く介護の仕事を続けたいので、生活リズムを見直せる働き方に変えたいと思っています。」

面接で:

「夜勤も経験して多くを学びましたが、体調を大切にしながら長く続けたいと思い、日勤中心の職場を希望しています。」

キャリアアップ・スキルアップが理由のとき

これは、面接で最も好印象を持たれやすい理由です。前向きなので、今の職場にもそのまま伝えやすいのが利点です。

今の職場へ:

「新しい分野に挑戦して、介護職としての幅を広げたいと考えるようになりました。ここで学んだことを活かしていきたいです。」

面接で:

「特養で身体介護の経験を積んできましたが、次は訪問介護で利用者さんと1対1でじっくり向き合うケアを深めたいと思っています。」

家庭の事情(結婚・出産・介護など)のとき

家庭の事情は、引き止められにくく、角も立ちにくい理由です。事実であれば、そのまま伝えて問題ありません。

今の職場へ:

「家庭の事情で、これまでのシフトで働き続けることが難しくなりました。ご迷惑をおかけしますが、退職を考えています。」

面接で:

「結婚を機に生活の拠点が変わり、通いやすく、家庭と両立できる職場を探しています。ブランクなく介護を続けたい気持ちは変わっていません。」

体調・メンタルが理由のとき

心身の不調が理由のときは、無理をして詳しく話す必要はありません。「体調を整えたい」という言葉で十分伝わります。

今の職場へ:

「体調を整えることを優先したく、一度立て直す時間を取りたいと考えています。」

面接で:

「一度体調を整える時間を取りましたが、今はすっかり回復し、また介護の現場で働きたいという気持ちが強くなっています。」

面接でブランク(働いていない期間)を聞かれても、「今は回復して意欲がある」と前向きに締めれば大丈夫です。

面接で退職理由を「前向きに」伝える3つのコツ

転職の面接では、退職理由はほぼ必ず聞かれます。ここで印象を落とさないための、3つのコツをまとめます。退職理由以外の面接対策は「介護転職の面接でよく聞かれる質問と答え方」でくわしく解説しています。

コツ①:前の職場の「悪口」で終わらせない

面接官がいちばん警戒するのは、「この人は、うちに入ってもまた不満を言って辞めるのでは?」という点です。前の職場の悪口を並べると、この不安を持たれてしまいます。

たとえば「前は残業が多くて」で止めず、「だからこそ、メリハリをつけて長く働ける職場を探しています」と、希望につなげて締めましょう。不満は「理由のきっかけ」として一言だけ、話の中心は「これからやりたいこと」に置くのが鉄則です。

コツ②:退職理由と志望動機を「つなげる」

退職理由と志望動機(この施設を選んだ理由)が一本の線でつながっていると、話に説得力が出ます。

  • 退職理由「専門性を深めたいと思った」
  • 志望動機「認知症ケアに力を入れているこちらで学びたい」

このように、「前の職場を出た理由」と「この施設を選んだ理由」がつながると、「なるほど、だからうちなんだ」と納得してもらえます。

コツ③:短く、明るく、正直に

退職理由は、長々と説明する必要はありません。20〜30秒で話せる長さを目安に、明るいトーンで伝えましょう。

言い換えは大切ですが、事実と大きくかけ離れたウソはおすすめしません。深掘りされたときにボロが出て、かえって信頼を失うからです。「本音を、角が立たない言葉に整える」——ウソではなく、言い方を選ぶ、という感覚が正解です。

データで見る:介護職は「辞めても次が見つかりやすい」

「辞めたいけれど、次が見つかるか不安で、強く言えない」——そう感じて、退職理由を切り出せない方もいると思います。でも、数字を見ると、介護職の転職はけっして不利ではありません。

厚生労働省の調査によると、介護の仕事は、働きたい人の数に対して求人の数がとても多い「売り手市場(応募する側が有利な状況)」が続いています。つまり、あなたが職場を選べる立場にあるということです。だからこそ、無理に本音をぶつけて角を立てるより、円満に整えて辞けるほうが得策なのです。(出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」

給料の面でも、資格を活かせば収入は変わります。厚生労働省の調査では、月給で働く介護職員の平均給与は月およそ33.8万円(手当・賞与を含んだ額面)で、介護福祉士なら約35万円、ケアマネジャーなら約38.8万円と、資格によって差が出ています。「給料が安い」という本音があるなら、資格を軸に職場を選び直すのは十分に現実的な選択です。(出典:厚生労働省「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査」

モデルケース: デイサービスで働くBさん(34歳・介護福祉士)は、職場の人間関係に悩んでいました。退職を伝えるときは「一身上の都合で、家庭の時間も見直したくて」と控えめに伝え、円満に退職。転職の面接では、本音の「人間関係がつらかった」は口にせず、「チームで情報を共有し合える環境で、認知症ケアを深めたい」と前向きに言い換えました。結果、希望していたグループホームから内定をもらえました。本音は心の中に、建前は言葉に——この使い分けが、円満退職と好印象の両立につながった例です。

よくある質問

まとめ:本音は心の中に、建前は言葉に

最後に、この記事の要点をまとめます。

  • 退職理由を細かく説明する義務はない。今の職場には「一身上の都合」で十分
  • 不満はそのまま言わず、前向きな希望に言い換える。誰かのせいにしない言葉を選ぶ
  • 今の職場には控えめに、面接には前向きに——場面で伝え方を使い分ける
  • 面接では、退職理由と志望動機をつなげ、短く明るく正直に伝える

退職理由の伝え方に「正解の一言」があるわけではありません。大切なのは、本音を自分のためにきちんと持ちつつ、相手には角の立たない言葉で伝えることです。本音は心の中に、建前は言葉に。この使い分けができれば、あなたは円満に今の職場を離れ、次の面接でも好印象を残せます。

自分に合う職場を探すところから相談したい方は、求人紹介や面接対策、退職理由の伝え方までサポートしてくれる転職エージェント(求人紹介や面接調整を代わりに行うサービス)を頼るのも一つの方法です。

退職理由を「一身上の都合」だけで押し通しても大丈夫ですか?

はい、大丈夫です。退職理由を細かく説明する義務は、法律上ありません。退職届にも「一身上の都合により退職いたします」と書くのが一般的です。もし上司に理由を聞かれたら、「家庭の事情で」「新しいことに挑戦したくて」など、当たりのやわらかい一言を添えれば十分です。無理に本音を話す必要はありません。

本音を言い換えるのは、ウソをついているようで気が引けます。

言い換えは、ウソとは違います。「本当の気持ちを、角が立たない言葉に整えること」です。たとえば「人間関係がつらい」の裏には「協力し合える職場で働きたい」という本音の希望が必ずあります。それを言葉にしているだけなので、後ろめたく感じる必要はありません。事実と大きく違うウソだけは避けましょう。

面接で「前の職場の何が不満でしたか?」と直接聞かれたら?

不満を一言だけ正直に触れ、すぐに前向きな希望につなげましょう。たとえば「夜勤の負担が大きく、体調を大切にしながら長く働きたいと思ったのがきっかけです」のように、「きっかけ」として軽く触れ、話の中心は「これからどう働きたいか」に置くのがコツです。悪口を長く続けるのだけは避けてください。

いつ、誰に、退職理由を伝えればいいですか?

まずは直属の上司に、口頭で伝えるのが基本です。同僚や利用者さんに先に話すと、話が広まって気まずくなることがあります。タイミングは、就業規則にそって退職希望日の1ヶ月前までが目安です。法律上は2週間前でも辞められますが、引き継ぎを考えると早めが安心です。伝え方の全体像は「介護職の円満退職の伝え方」にまとめています。

退職理由を伝えたら、強く引き止められました。どうすれば?

引き止めは、あなたが必要とされている証でもあります。ただ、いったん決めた退職を撤回する必要はありません。「ありがたいのですが、家庭の事情もあり、気持ちは固まっています」と、感謝を伝えつつ意思をはっきり示しましょう。理由を「自分側の事情」にしておくと、引き止めの交渉材料になりにくく、話が長引きにくいです。

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