# 介護福祉士の勉強法と過去問の使い方|独学で受かるコツ
「実務者研修も終えて、あとは国家試験だけ。でも、何から勉強すればいいの?」「働きながらだと、まとまった時間なんて取れない」——そんな不安から「介護福祉士 勉強法」と検索して、このページにたどり着いた方も多いと思います。
先に、心が軽くなる話をひとつ。介護福祉士の試験は、正しいやり方で準備すれば、働きながらでもしっかり合格をねらえる試験です。特別な才能はいりません。
この記事では、合格への近道になる過去問の使い方から、科目別のポイント、働きながらの学習スケジュール、独学と講座の選び方、直前対策までを、はじめての方にもわかるようにやさしく解説します。読み終わるころには、「今日から何をすればいいか」がはっきりするはずです。

介護福祉士の試験、独学でも受かるかな。勉強法が知りたい。

過去問の使い方がカギです。科目別のポイントとスケジュールで、合格をぐっと近づけましょう。
結論|介護福祉士の勉強は「過去問中心」でいい
介護福祉士(かいごふくしし=介護でただひとつの国家資格)の勉強で、いちばん大事なことを先にお伝えします。
合否を分けるのは、テキストを読む時間ではなく、過去問を解く時間です。 試験は選択肢から選ぶマークシート方式なので、「読んで覚える」より「解いて慣れる」ほうが点に直結します。
働きながら合格する人がやっていることは、だいたい次の3つに集約されます。
- 過去問を中心にする……勉強時間の半分以上を過去問にあてる
- 捨て科目を作らない……苦手な分野も「1〜2問は取れる」状態にする
- すきま時間で毎日続ける……通勤や休憩の5分を積み上げる
介護福祉士の合格率は近年およそ7〜8割(第37回・2025年は78.3%)(第37回・2025年は78.3%)(第37回・2025年は78.3%)で、国家資格の中では受かりやすい部類です。合格率のくわしい話は介護福祉士の合格率の記事にまとめています。この数字は「正しく準備した人はちゃんと受かっている」という意味でもあります。(出典:社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」)
それでは、いちばん大事な過去問の使い方から、順番に見ていきましょう。
過去問の活用法|合格にいちばん近い勉強法
ここが、この記事でいちばん読んでほしいところです。勉強のやり方に迷ったら、まず過去問。理由から、くわしく説明します。
なぜ過去問がいちばん強いのか
参考書を何度も読んで満足してしまう——これは、落ちる人にいちばん多いパターンです。読んで「わかった気」になっても、本番の問題は解けません。
たとえば、参考書を3周読んでも過去問をまったく解かない人がいます。一方、参考書は1周でも過去問を5年分解いた人がいます。本番で強いのは、後者です。
理由はシンプルです。試験は「知識を選択肢から選ぶ」形式だからです。だから、インプット(読む)よりアウトプット(解く)の量が、そのまま点数になります。
過去問には、もうひとつ大きな利点があります。同じテーマが、形を変えて毎年くり返し出ることです。過去問を解けば、「よく出る場所」が自然と見えてきます。
過去問は「3周」まわす
過去問は、1回解いて終わりにするともったいないです。おすすめは、次の3周のやり方です。
1. 1周目……時間を気にせず全問を解き、答え合わせをする。ここで自分の苦手分野を知る
2. 2周目……間違えた問題だけを解き直す。なぜ間違えたかをテキストで確認する
3. 3周目……もう一度、全問を解く。スラスラ解けるかで仕上がりを確認する
大事なのは、間違えた問題をそのままにしないことです。間違えたら、テキストの該当ページに戻って読む。この「解く→戻る」の往復が、いちばん点が伸びます。
たとえば「認知症の対応」の問題を間違えたら、テキストの認知症のページに戻って読み直します。次に同じテーマが出たとき、正解できるようになります。
何年分を、いつから解くか
過去問は、過去3〜5年分を目安にそろえるとよいです。それ以上さかのぼると、制度が古くて今と合わない問題も混じります。
始める時期は、試験の3〜6か月前が目安です。範囲が広いので、早めのスタートが安心です。「1日15分でもいい」と考えて、ハードルを下げましょう。
市販の過去問集は、1冊あれば十分です。何冊も買うより、1冊をボロボロになるまで繰り返すほうが力になります。
一問一答・過去問アプリの使い方
まとまった時間が取れない人の味方が、一問一答と過去問アプリです。
- 一問一答……◯か×かで答える形式。1問10秒で解けるので、すきま時間にぴったり
- 過去問アプリ……スマホで過去問が解ける。通勤電車や夜勤の休憩で使いやすい
たとえば、通勤の電車で一問一答を10問。夜勤の休憩で過去問アプリを1テーマ。これだけでも、1週間で数百問に触れられます。
紙の過去問集は「本番の感覚に慣れる」ため、アプリは「すきま時間で数をこなす」ため。この2つを使い分けるのが、働きながら合格する人の王道です。
科目別のポイント|捨て科目を作らないコツ
過去問と並んで大事なのが、「どの科目にどう力を配るか」です。ここを間違えると、合計点が足りていても落ちることがあります。
試験の全体像|4つの領域から出る
介護福祉士の筆記試験は、大きく4つの領域(分野のまとまり)と、それらをまたぐ総合問題から出題されます。
| 領域 | ざっくり何を学ぶか |
|---|---|
| 人間と社会 | 尊厳・自立、コミュニケーション、介護の制度 |
| 介護 | 介護の基本、生活支援の技術、介護過程 |
| こころとからだのしくみ | 老化・認知症・障害、からだの仕組み |
| 医療的ケア | 喀痰吸引(たんの吸引)・経管栄養の基礎 |
くわしい科目の構成や出題数は年度で変わることがあります。受験する年に社会福祉振興・試験センターで最新の内容を確認してください。
合格ラインは「6割」と「全科目群で得点」の2つ
介護福祉士に受かるには、2つの条件を同時に満たす必要があります。
1. 総得点のおよそ6割を取ること
2. 出題されるすべての科目のまとまり(科目群)で、1問以上正解すること
見落とされがちなのが2つめです。合計点が足りていても、まったく点が取れなかった科目群が1つでもあると不合格になります。
たとえば、合計で7割取れていても、苦手な「医療的ケア」が0点だと落ちてしまいます。これが「捨て科目を作ってはいけない」いちばんの理由です。
なお、合格に必要な点数は、問題の難しさによって毎回少し調整されます。正確な合格基準は、受験する年度に試験センターで確認してください。
領域別の攻め方と優先順位
満点はいりません。目標は「どの科目群も0点にしない」ことです。優先順位をつけて、苦手からつぶしましょう。
| 領域 | 攻め方のコツ | 優先度 |
|---|---|---|
| こころとからだのしくみ | 出題が多め。認知症・老化は落とせない | 高 |
| 医療的ケア | 範囲がせまい。覚えれば0点を防げる | 高 |
| 介護 | 現場経験が活きる。得点源にしやすい | 中 |
| 人間と社会 | 制度・法律は暗記中心。深追いしない | 中 |
力の入れどころは、次の2つです。
- 範囲がせまい科目(医療的ケアなど)から先に固める……少ない労力で0点を防げます
- 現場経験が活きる科目(介護)は得点源にする……日ごろの仕事が、そのまま強みになります
たとえば、認知症への対応は、現場で毎日やっていることです。テキストの言葉と自分の経験を結びつけると、ぐっと記憶に残りやすくなります。
学習スケジュール|働きながら受かる進め方
「時間がない」を乗り越えるカギは、完璧な計画ではなく、続けられる仕組みです。働きながらの進め方を、時期ごとに整理します。
3〜6か月前から、月ごとに区切る
まずは、ざっくりした時期の目安をつかんでください。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 6〜4か月前 | 過去問を1年分解いて、苦手分野を把握する |
| 3〜2か月前 | 領域ごとに、苦手からつぶす。過去問2周目 |
| 1か月前 | 間違えた問題だけをくり返す。総合問題に慣れる |
| 直前1週間 | 新しい教材は増やさない。復習と体調管理 |
完璧な計画でなくてかまいません。大事なのは、まとまった時間より「毎日ちょっとずつ続ける」ことです。
すきま時間の作り方
介護の仕事は不規則で、夜勤明けは疲れています。だからこそ、「机に向かう勉強」だけに頼らない工夫が要ります。
- 通勤中……過去問アプリで5〜10問
- 夜勤の休憩……一問一答を1テーマ
- 休みの日……2時間まとめて苦手科目を復習
たとえば、平日は電車で10問、休日に2時間。これを続けるだけで、3か月後にはかなりの量になります。
無理をして体調をくずすと、本業にも影響します。「1日15分でも、ゼロよりずっといい」くらいの気持ちで続けてください。
モデルケース|5か月で合格したCさん
特養(特別養護老人ホーム=長く暮らす介護施設)で働くCさん(30歳・実務者研修を修了済み)が、試験の5か月前から勉強を始めた場合を考えます。
平日は通勤電車で過去問を10問。休みの日には2時間、苦手な「医療的ケア」と「人間と社会」を復習しました。試験1か月前からは、間違えた問題だけをくり返します。
合計の勉強時間は、およそ150時間ほど。1日あたりにすると1時間弱です。特別に多い時間ではありません。それでも「毎日少しずつ」と「捨て科目を作らない」を守ったことで、合格ラインに届きました。
介護福祉士に受かると、資格手当がついて給料が上がるのが一般的です。くわしくは介護福祉士の年収の記事にまとめています。その先にはケアマネ試験という次の目標もあります。
独学と講座、どっちがいい?|選び方の目安
「独学で受かるの? それとも講座に通うべき?」——ここで迷う方は多いです。結論は「自分が続けられるほうを選ぶ」でOKです。判断材料を並べます。
独学が向いている人
介護福祉士は、独学でも十分に合格をねらえる試験です。合格者には独学の人も多くいます。市販の過去問集を1冊、くり返し解くだけでも戦えます。
独学が向いているのは、次のような人です。
- 自分でコツコツ計画を立てて続けられる人
- 費用をできるだけおさえたい人
- 現場経験が長く、基礎がある程度身についている人
講座(通信・スクール)が向いている人
一方で、ひとりだと続かない人や、苦手分野を自力で克服しにくい人は、講座を使うと安心です。
- 何から手をつければいいか、道筋を示してほしい人
- 苦手分野を、わかりやすく解説してほしい人
- 「お金を払った」ことで、やる気を保ちたい人
実務者研修を受けたスクールが、試験対策講座を用意していることもあります。ニチイ・三幸福祉カレッジ・未来ケアカレッジなど複数のスクールがあり、費用や日程はそれぞれ違います。実務者研修そのものについては実務者研修とは?の記事でくわしく解説しています。
独学と講座の比較表
| くらべる点 | 独学 | 講座(通信・スクール) |
|---|---|---|
| 費用 | 過去問集代(数千円〜) | 数千円〜数万円 |
| 自由度 | 高い(自分のペース) | 決まった流れに沿う |
| 続けやすさ | 自分しだい | 仕組みで続けやすい |
| 苦手の克服 | 自力でがんばる | 解説で理解しやすい |
| 向いている人 | 自分で進められる人 | 道筋がほしい人 |
どちらが正解ということはありません。大事なのは「自分が続けられるやり方」を選ぶことです。
迷ったら、まず講座の資料をいくつか取り寄せて、費用と中身を見比べてみましょう。1社だけで決めると、あとで「もっと合う講座があった」と後悔しやすいためです。
直前対策|1か月前からやること
試験1か月前からは、勉強のやり方を「広げる」から「しぼる」に切り替えます。ここでの過ごし方が、最後の数点を左右します。
1か月前|新しい教材を増やさない
この時期に新しい参考書に手を出すのは逆効果です。範囲が広がって、かえって不安になります。
やることは1つ。間違えた問題だけを、くり返し解くことです。解けなかった問題が解けるようになれば、それだけで点は伸びます。
たとえば、過去問で3回間違えた問題に付せんを貼り、その問題だけを回します。自分専用の「弱点ノート」ができあがります。
前日|詰め込まず、体調を整える
前日の徹夜は、いちばんやってはいけないことです。睡眠不足だと、当日に頭が働きません。
前日は、これまで間違えた問題をさっと見返す程度にとどめましょう。持ち物(受験票・筆記用具・時計)を準備して、早めに寝るのがいちばんの対策です。
当日|わからない問題は飛ばす
本番では、次の3つを意識してください。
- わからない問題は飛ばす……1問に時間をかけすぎない。後で戻ればよい
- マークのずれに注意……1問飛ばしたら、解答欄がずれていないか確認する
- 見直しの時間を残す……全問終えたら、マークのぬり間違いをチェックする
たとえ手ごたえがなくても、最後まであきらめないでください。合格ラインはおよそ6割です。全部できなくても、受かります。
よくある質問
まとめ|過去問中心で、毎日少しずつ
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 介護福祉士の勉強は過去問中心でいい。読むより解くほうが点になる
- 過去問は3〜5年分を3周。間違えたらテキストに戻る「解く→戻る」が効く
- 捨て科目を作らない。1つでも0点の科目群があると不合格
- 働きながらならすきま時間で毎日。直前は新しい教材を増やさない
介護福祉士の合格率は近年7〜8割(第37回・2025年は78.3%)(第37回・2025年は78.3%)(第37回・2025年は78.3%)。これは「正しく準備した人はちゃんと受かっている」という数字です。特別な才能はいりません。今日の過去問1問が、合格へのいちばん確実な一歩になります。応援しています。
独学に不安がある方は、通信講座やスクールの対策講座を比べてみるのも一つの手です。まずは複数の資料を取り寄せて、費用と中身を見比べるところから始めてみてください。
- 介護福祉士の勉強は、いつから始めればいいですか?
-
試験の3〜6か月前が目安です。範囲が広いので、早めのスタートが安心です。ただ、大切なのは開始時期より「毎日続けること」です。1日15分でも、5か月続ければ十分な量になります。
- 独学でも合格できますか?
-
できます。合格者には独学の人も多くいます。市販の過去問集を1冊くり返すだけでも戦えます。ただし、ひとりだと続かない・苦手を克服しにくい人は、通信講座やスクールの対策講座を使うと安心です。
- どのくらいの勉強時間が必要ですか?
-
人によります。働きながらの場合、試験の3〜6か月前から1日15〜60分を積み重ねる人が多いです。合計時間の長さより、苦手科目を作らずに続けることのほうが大切です。
- 過去問は何年分やればいいですか?
-
過去3〜5年分が目安です。それ以上さかのぼると、制度が古くて今と合わない問題も混じります。何冊も買うより、1冊を3周くり返すほうが力になります。
- 苦手な科目は捨ててもいいですか?
-
捨ててはいけません。介護福祉士は、1つでも0点の科目群があると、合計点が足りていても不合格です。満点はいりませんが、どの科目も「1〜2問は取れる」状態を目指しましょう。
- 社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」
- 厚生労働省「介護福祉士国家試験の概要」
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