MENU

介護職はきつい?しんどい理由TOP7と今日からできる乗り越え方

# 介護職はきつい?しんどい理由TOP7と今日からできる乗り越え方

「今日も限界まで動いて、家に帰ったら何もする気が起きない」「この仕事、嫌いじゃないはずなのに、しんどい」——そんな気持ちで「介護職 きつい」と検索して、このページを開いた方も多いと思います。

最初に、いちばん大事なことをお伝えします。介護の仕事がきついのは、公的な調査にもはっきり表れている事実です。あなたの心や体が弱いから、ではありません。

この記事では、介護職がきつい・しんどいと感じる理由を7つに分けて、それぞれ「今日からできる対処」とセットで解説します。読み終わるころには、自分のきつさの正体と、次の一手が見えるはずです。

悩む介護士

毎日クタクタ。介護ってやっぱりきつい…。私だけが弱いのかな。

ケアワーカーハブ編集部

きついのは事実で、あなたが弱いからではありません。きつさの“種類”ごとに、今日からできる対処をお伝えします。

目次

結論:きついのは事実。ただし「きつさの種類」で打ち手が違う

要点は次の3つです。

  • 介護のきつさはデータで裏づけられた業界全体の課題。 あなたの頑張りが足りないわけではない
  • きつさには種類があり、種類ごとに効く打ち手が違う。 まとめて抱えると出口が見えなくなる
  • 限界サインが出ているなら、対処より「休む・離れる」が先。 それは逃げではなく自己防衛

介護労働安定センターは、介護で働く人を対象にした全国調査「介護労働実態調査」を毎年行っています。この調査で、労働条件の不満のトップは毎年「仕事内容のわりに賃金が低い」です。次いで「人手が足りない」が上位の常連です。さらに、前の職場を辞めた理由でも「職場の人間関係」が上位に入ります。(出典:介護労働安定センター「介護労働実態調査」

つまり、とても多くの人が同じ場所でつまずいている、ということです。個人の向き不向きだけの問題なら、ここまで共通の結果にはなりません。

そのうえで大切なのが、自分のきつさを分解して見ることです。たとえば「腰が痛い」と「先輩が怖い」と「給料が安い」では、効く薬がまったく違います。ここから1つずつ見ていきましょう。

介護職がきつい・しんどい理由TOP7【今日からできる対処つき】

現場の悩みとしてよく挙がる「きつさ」を7つに整理しました。自分に当てはまるものから読んでください。

理由① 体力のきつさ — 移乗・入浴介助・腰痛

移乗(ベッドと車いすの間などの乗り移りを支える介助)や入浴介助は、体への負担が特に大きい業務です。

腰痛は「介護職の職業病」と呼ばれるほど身近な問題です。実際、国の労災(仕事が原因のケガや病気)の統計でも、社会福祉施設のケガの主な原因は「動作の反動・無理な動作」です。無理な姿勢での介助や持ち上げ動作が、それだけ多いということです。つまり、業務そのものにリスクが含まれています。

今日からできる対処

  • ボディメカニクス(てこの原理などを使い、小さな力で介助する体の使い方)を見直す。「相手に近づく」「腰を落とす」だけでも負担は変わる
  • 1人で抱え上げない。スライディングボード(乗り移りを滑らせて助ける板)やリフトなど、福祉用具の導入を職場に相談する
  • 湯船で体を温める、寝る前に軽くストレッチするなど、その日の疲れをその日のうちにケアする

入浴介助のきつさと乗り切り方は、別の記事で詳しく解説します(入浴介助がきつい…腰痛・人数・時間の悩み別に解決策を解説 ※近日公開予定)。

理由② 人間関係のきつさ

介護労働実態調査では、前の職場を辞めた理由の上位に「職場の人間関係」が入っています。少人数のチームで密に連携する職場なので、一度こじれると逃げ場がないのがつらいところです。

たとえば「特定の先輩の機嫌で1日の空気が決まる」「派閥の外にいると情報が回ってこない」。こうした悩みは、あなたの職場だけの話ではありません。

今日からできる対処

  • 苦手な人とは「業務の報告・連絡・相談だけは丁寧に、それ以外は距離を置く」と割り切る
  • 暴言やいじめのレベルなら、日時と発言をメモに残す。上司や外部に相談するときの客観的な材料になる
  • フロアやユニット(担当する少人数のグループ)の異動を相談する。建物が同じでも、メンバーが変われば環境は別物になる

人間関係の悩みは、こちらの記事で深掘りしています(介護職の人間関係が最悪…と感じたら)。

理由③ 給料が仕事内容に見合わない

厚生労働省の「介護従事者処遇状況等調査」によると、月給で働く常勤介護職員の平均給与は月33.8万円です。手当やボーナス分を含む額面で、2026年時点で公表されている数字です。全産業の平均と比べると、月6〜7万円ほど低い水準です。(出典:厚生労働省「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査」

月6万円の差は、1年で72万円になります。10年働けば720万円の差です。「命を預かる仕事なのに」と感じるのは、自然な感覚です。

今日からできる対処

  • 給与明細で、処遇改善の手当(介護職の給料を上げるため、国が事業所へお金を上乗せする仕組みから出る手当)がいくら付いているか確認する。事業所によって配り方に差がある
  • 資格の計画を立てる。介護福祉士(介護でただひとつの国家資格)は、資格手当と転職市場での評価に直結する
  • 「今月あと数万円」が必要なら、副業という選択肢もある(介護職の副業おすすめ8選

理由④ 夜勤・不規則勤務のきつさ

シフト制と夜勤は、体のリズムを直接揺さぶる働き方です。2交代の職場では、夜勤1回が16時間前後の長丁場になることもあります。「休みのはずなのに、休んだ気がしない」の正体はここにあります。

たとえば、夜勤明けに夕方まで寝てしまい、夜眠れなくなって次の日勤がつらい——そんな悪循環に心当たりはないでしょうか。

今日からできる対処

  • 夜勤明けの睡眠は90〜120分ほどの仮眠にとどめ、夜にまとめて眠って体のリズムを戻す
  • 夜勤中の休憩・仮眠が「形だけ」になっていないか、取り方をチームで話し合う
  • 体質的に夜勤が合わない人は確実にいる。日勤のみの職場(デイサービス=日帰りで通う施設など)へ移るのも立派な対処

理由⑤ 人手不足による業務過多

介護労働実態調査で、「人手が足りない」は賃金への不満に次ぐ上位の常連です。人が足りないと、休憩が削られて希望休も通らなくなります。さらに1人あたりの仕事が増え、きつさが連鎖していきます。

本来2人で行う介助を1人で回す、記録は残業で書く——そんな状態が続いているなら、それは職場の構造の問題です。あなたの要領の問題ではありません。

今日からできる対処

  • 「安全のため、この体制ではできません」と声に出す。事故が起きてからでは遅い
  • 業務の優先順位をリーダーと確認する。「全部を完璧に」は物理的に不可能だと共有する
  • 増員や改善の見込みがあるかを冷静に観察する。ずっと変わらないなら、職場を替える判断材料になる

理由⑥ 利用者対応のきつさ — 認知症ケア・暴言

認知症(脳の病気で、記憶や判断の力が下がっていく状態)の症状として、暴言や介護拒否、同じ訴えの繰り返しが起きることがあります。頭では「症状だ」とわかっていても、毎日受け止める心は削られていきます。

今日からできる対処

  • 「自分への攻撃」ではなく「症状」と切り分ける。そのうえで、傷ついた気持ちは我慢せず同僚と共有する
  • 対応が上手な先輩の技を1つだけ真似てみる。声のトーン、目線の高さ、話題の切り替え方など
  • 暴力やセクハラは「介護職だから我慢」の対象ではない。必ず記録して報告し、チームで対応を統一する

理由⑦ 感情労働のきつさ

感情労働とは、自分の感情を抑えて、笑顔や穏やかさを提供し続ける働き方のことです。介護は、その代表といえる仕事です。

看取り(人生の最期に寄り添うケア)の悲しみ、ご家族からの厳しい言葉、常に「優しい人」でいる緊張。体より先に、心がすり減っていくタイプのきつさです。

今日からできる対処

  • 勤務中の自分を「役割」と考える。仕事の顔と素の自分は、分けていい
  • 悲しみや怒りを感じること自体は自然な反応。感じたことに罪悪感を持たない
  • 職場の外に、話せる相手を1人つくる。家族でも友人でも、同業のSNS仲間でもいい

きつさの種類別・対処マトリクス

7つの理由を、打ち手の方向で4タイプに整理すると次のようになります。

きつさのタイプ当てはまる理由今日からの一手中期的な打ち手
体力型①体力 ④夜勤ボディメカニクス・福祉用具・睡眠の整え方夜勤なし・介助量の少ない施設形態へ移る
環境型②人間関係 ⑤人手不足距離を置く・記録する・声を上げるフロア異動・転職で環境ごと変える
待遇型③給料処遇改善手当の確認介護福祉士の取得・副業・待遇のよい職場へ転職
心理型⑥利用者対応 ⑦感情労働症状と人格の切り分け・気持ちの共有認知症ケアの研修・担当替え・環境を変える

同じ「きつい」でも、努力で軽くなるものと、離れないと解決しないものがあります。体力型は、技術と道具でかなり軽くできるタイプです。一方、環境型は個人の努力で変えられる範囲が小さく、異動や転職など「環境ごと変える」打ち手が現実的です。

たとえば、特養(長く住む介護施設)で3年目のAさん。きつさを書き出したら「腰痛」「夜勤明けの疲れ」「先輩との関係」の3つでした。腰痛は福祉用具と介助方法の見直し、夜勤は回数の相談、先輩とは業務連絡だけに絞る——。こうして分解すれば、1つずつ手が打てます。

施設の種類で、きつさの中身は大きく変わる

同じ「介護職」でも、働く場所によってきつさの中身は別物です。主な施設形態を比べてみましょう。

施設形態体力負担夜勤きつさの特徴向いている人
特養(長く住む介護施設)あり介護の必要度が高い方が多く、介助量が多い体力に自信があり、じっくり関わりたい人
老健(家に帰る前にリハビリをする施設)中〜大あり入退所が多く、仕事のテンポが速いテキパキ動くのが得意な人
デイサービス(日帰りで通う施設)なしレクの進行や送迎など、時間に追われる生活リズムを崩したくない人
訪問介護原則なし1人で訪問し、その場で判断する責任1対1のケアが好きな人
グループホーム(認知症の方が少人数で暮らす家)小〜中あり認知症ケアが中心。少人数ゆえ人間関係が濃い認知症ケアを深めたい人

※負担の大きさは一般的な傾向です。同じ形態でも、施設ごとの差はあります。

たとえば、腰を痛めて特養を離れた人が、デイサービスに移って長く働けるようになる。夜勤で体調を崩した人が、訪問介護で生活を立て直す。そんな移り方は珍しくありません。「介護がきつい」のではなく、「今の職場のきつさと自分が合っていない」だけの場合があるのです。

きつくても続ける価値がある瞬間

きつさの話だけでは、この仕事の半分しか伝えたことになりません。続けている人が何を支えにしているのかも、事実ベースで挙げておきます。

  • 介護拒否が続いていた利用者さんが、自分の介助だけは受け入れてくれた瞬間
  • 看取りのあと、ご家族から「あなたに担当してもらえてよかった」と言われた経験
  • 資格と経験が積み上がる。初任者研修(介護の入門資格)→実務者研修(次のステップの資格)→介護福祉士→ケアマネ(利用者さんの介護計画を立てる専門職)と、階段がはっきりしている
  • 介護職の有効求人倍率(働きたい人1人あたりの求人の数)は全産業平均より大幅に高く、「仕事を失う不安」が小さい
  • 景気に左右されにくく、経験は全国どこでも通用する

ただし、これらは「きつさを我慢する理由」ではありません。やりがいを盾に、低い待遇や無理な勤務を受け入れさせる状態は「やりがい搾取」と呼ばれます。やりがいは、心と体が健康なときに初めて感じられるものです。順番を間違えないでください。

限界サインのチェックリスト — 1つでも当てはまるなら休むが正解

次の5つは、心と体からの危険信号です。正直にチェックしてみてください。

  • [ ] 眠れない日、または寝ても疲れが取れない日が2週間以上続いている
  • [ ] 食欲がない。食べても味を感じない
  • [ ] 出勤前に涙が出る。動悸や吐き気がする
  • [ ] 利用者さんに優しくできず、そんな自分を責め続けている
  • [ ] 「消えてしまいたい」「事故にあえば休めるのに」という考えが頭をよぎる

1つでも当てはまったら、対処法を試している段階ではありません。休むこと、離れることが正解です。 心療内科や精神科を受診する、休職する、退職する。どれも「逃げ」ではなく、正当な自己防衛です。

限界まで我慢すると、回復にも長い時間がかかります。仕事の替えはありますが、あなたの心と体の替えはありません。

「もう辞めたいかもしれない」と感じたら、辞める前に整理しておきたいことをこちらにまとめています(介護職を辞めたいあなたへ)。

よくある質問

まとめ:きつさの正体がわかれば、次の一手が見える

最後に、この記事の要点です。

  • 介護職のきつさは公的データで裏づけられた事実。あなたが弱いのではない
  • きつさは7種類。体力型は技術と道具、環境型は異動・転職、待遇型は資格・副業・転職と、効く打ち手が違う
  • 限界サインが1つでもあれば、休む・離れるが最優先
  • 施設形態を変えるだけで、きつさの中身は大きく変わる

そして、思い出してほしい事実が1つあります。介護職の有効求人倍率は全産業平均より大幅に高く、あなたは「選べる側」にいます。今の職場だけが、あなたの働く場所のすべてではありません。

環境を変えるかどうかを決めるのは、あなた自身です。ただ、「いつでも動ける」と知っているだけでも、今夜の気持ちは少し軽くなるはずです。まずは情報収集だけでも、無料でできます。

介護の仕事がしんどいのは、向いていないからですか?

そうとは限りません。賃金・人手不足・人間関係への不満は、公的調査でも上位に並ぶ業界共通の課題です。「介護そのもの」と「今の職場環境」のどちらがしんどいのか、分けて考えてみてください。環境を変えたら続けられた、という人は多くいます。

限界です。すぐに辞めても大丈夫でしょうか?

限界サインが出ているなら、心身を守ることが最優先です。そのうえで、お金の不安を減らす準備があると、より安心して離れられます。在職中に次の職場を探す、傷病手当金(病気で働けない間、健康保険から生活費の一部が出る制度)を調べる、などです。

体はきついけれど、仕事自体は好きです。長く続けるには?

体力型のきつさは、工夫で軽くできる余地が大きいタイプです。まずはボディメカニクスの見直しと、福祉用具の活用から始めてください。それでも厳しければ、夜勤のないデイサービスなど、負担の少ない形態への異動・転職を考えます。「介護を続けるために職場を替える」のは前向きな選択です。

何年目になれば楽になりますか?

「何年で必ず楽になる」と言えるデータはありません。技術が身についても、後輩指導や夜勤リーダーなど責任が増え、きつさの中身が変わっていくのが実際のところです。年数が解決してくれるのを待つより、きつさの種類ごとに手を打つほうが確実です。

あわせて読みたい
出典
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次